【オリックス】非力俊足コレクションは捨てよう
オリックスという球団は、編成が下手である。
大枚叩いて獲得したベテランが働かないのは日常茶飯事だが、それ以上に選手の偏りが激しい。
その最たる例が『非力俊足コレクション』である。
たとえば外野手。中堅層の小田裕也と後藤駿太はいずれも右投左打で、絵に描いたような非力俊足タイプ。どちらも充分に一軍の戦力ではあるが、レギュラー定着には至っていない。
そうこうしているうちに、若手で同タイプの西浦颯大が今年頭角を表してきた。代走や守備固めならすでに一級品だが、彼もまたレギュラーとは呼ぶ水準にはない。
さらにここに、投手から転向した佐野皓大・根本薫、内野から転向した宗佑磨が並ぶ。全員足に自信があるタイプで、佐野と宗は一軍でもそれなりに活躍したが、まだレギュラーと呼ぶ水準には……
はっきり言おう。こんなにいらない。
特に小田と後藤は「盗塁が下手」「左投手に弱い」という特徴まで同じである。準レギュラーというのは、互いの一長一短を補うために併用するのであって、この2人を併用しても何も生まれない。ただ似たような選手がシフト勤務しているだけである。
というわけで、早速トレードしよう。
小田と後藤、どちらを放出してもいい。本当にどちらでもいい。ただトレード先の球団は決まっている。
埼玉西武ライオンズである。
秋山翔吾のメジャー移籍に伴い、球団は金子侑司のセンターコンバートを予定しているそうだが、短期間で順応できるとは限らない。また若手外野手の有望株は多いものの、ほとんどが打撃型。ここは中堅クラスの守備ウマ選手を獲得して、色々保険をかけておきたいところだ。
トレード相手だが野田省吾はどうだろう。救援左腕として昨季23試合に投げたが、現状では小川龍也・佐野泰雄に次ぐ3番手。小田も後藤も準レギュラー格であることを考えると、良い落とし所ではないだろうか。
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さて、ここまで長々と書いたが、実は内野手もまったく同じ──いや、内野の方がひどいと言っていい状況である。
20代後半から30代前半にかけて、安達了一、白崎浩之、西野真弘、福田周平、大城滉二、小島脩平、山足達也と似たようなタイプが大量にいる。しかも規定打席に到達したのは福田ただ1人。働き盛りの世代がこれでは、上位進出は難しい限りだ。
さあ、すぐに売ろう。
オススメは横浜DeNAベイスターズだ。ラミレス監督はソトの一塁コンバート案を明かしており、ただでさえ手薄な二遊間は余計に手薄になる。例えば山足達也など、足が早くてそれなりのユーティリティ性を持っているので、ベンチに置いておく分には重宝するはずだ。
ややアクロバティックな手としては、山足にもう1人つけて、ロペスの獲得を目指すというのもアリだろう。これはロドリゲスとモヤが両方とも不振に陥った場合の緊急策ではあるが、DeNA球団はロペスを絶対的レギュラーとは位置付けていないようなので、けして非現実的な話ではない。
放出するもう1人だが──個人的には安達了一はどうかと思っている。
パ・リーグ隠れNo.1遊撃手と呼ばれて久しい安達だが、32歳という年齢に加えて今年は怪我もあった。大城や、さらにその下の太田椋がいる以上、現状どうしても必要な存在とは呼びがたい。DeNAであれば正遊撃手として、二塁に回った大和と鉄壁の布陣を組むことも可能であろう。山足もそうだが、「君が必要だ」「君がいて良かった」という環境で働くことが、選手にとっては何よりの幸せのはずだ。
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今年のドラフト、石川昴弥に入札したのは、個人的にはとても意外だった。チーム状況!を考えればベストな手だと思うが、長年それをしてこなかったのがオリックスという球団である。福良GMを筆頭に、チームを変えようという意思を感じる。
だからこそ、是非積極的なトレードをお願いしたい。二軍は育成の場であり、『5年後の一軍』をシミュレーションする場だ。上がり目のない中堅に打席数を与えても何の意味もないし、飼い殺しは選手のためにもならない。このマインドを改めてこそ、新生オリックス誕生の瞬間と言えるだろう。
●オリックス
(中)△宗 佑磨
(二)△福田周平
(左) ジョーンズ
(指)△吉田正尚
(一) ロペス
(三) 中川圭太
(遊) 大城滉二
(右)△西浦颯大
(捕) 若月健矢
●横浜DeNA ●埼玉西武
(中)△神里和毅 (中)□金子侑司
(左)△佐野恵太 (遊)△源田壮亮
(一) ソト (二) 外崎修汰
(右) オースティン (一) 山川穂高
(三) 宮崎敏郎 (捕)△森 友哉
(二) 大和 (三) 中村剛也
(捕) 伊藤 光 (左)△スパンジェンバーグ
(遊) 安達了一 (指) メヒア
(投) ーーーー (右)△小田裕也
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